避難所へ入れないなどの事情から、災害時にやむを得ず車中泊する場合があります。ただし、車中泊を積極的に勧めるものではありません。狭い車内で同じ姿勢が続くことや、気温、排気ガスによる健康被害に注意が必要です。
車中泊は安全な場所で行う
自治体が車中泊避難者向けの駐車場所を設けている場合は、案内に従います。豪雨時は浸水しない場所、地震時は倒壊物や落下物から離れた場所を選びます。
次の場所は避けてください。
- 河川、海岸、用水路の近くや低い土地
- 崖、斜面、古い塀、大きな看板の近く
- 道路や緊急車両の通行を妨げる場所
- 換気の悪い屋内駐車場でエンジンをかけること
- 積雪でマフラーがふさがる可能性がある場所
エコノミークラス症候群を防ぐ
厚生労働省は、食事や水分が不足し、車などの狭い座席で長時間足を動かさないと、血栓ができ肺の血管を詰まらせるおそれがあると案内しています。
予防のため、体調に無理のない範囲で定期的に車外へ出て歩く、足首を動かす、軽くストレッチする、こまめに水分を取るようにします。トイレを心配して水分を控えすぎないことも大切です。ゆったりした服装にし、同じ姿勢を続けないようにします。
片脚の腫れや痛み、突然の息苦しさ、胸の痛みなどがある場合は、速やかに医療機関や救急へ相談してください。
一酸化炭素中毒を防ぐ
一酸化炭素は無色・無臭で、気づかないうちに中毒になる危険があります。屋内や換気の悪い場所でエンジン、発電機、炭を使わないでください。
雪や泥、荷物などでマフラー周辺がふさがると、排気ガスが車内へ入るおそれがあります。大雪時に車内へ長時間とどまる場合、消防庁はマフラー周辺の除雪と換気を呼びかけています。可能な限りエンジンを切り、自治体や消防の案内に従ってください。
熱中症と低体温に注意する
夏の車内は短時間で高温になります。暑い時期は、車中泊を続けること自体が危険になる場合があります。涼しい避難所や空調のある施設へ移動し、こまめに水分・塩分を補給します。
冬は毛布、防寒着、断熱マットなどを使い、濡れた衣類を着たままにしないようにします。燃焼式の暖房器具やコンロを車内で使用しないでください。
自治体・避難所とつながる
車中泊では、避難所の名簿や支援から漏れることがあります。受付がある場合は、車両番号、人数、健康状態、連絡先などを登録し、定期的な情報確認や健康チェックを受けます。
食料・水・薬が不足している、持病がある、妊娠中、高齢者や乳幼児がいる場合は、早めに支援を求めてください。車を避難場所として使うときも、孤立しないことが大切です。
災害で車そのものが損傷した場合は、車中泊に使い続けず安全点検を受けます。修理や処分を検討する段階になれば、無料査定で相談できます。
よくある質問
Q1. 車中泊なら避難所へ登録しなくてもよいですか?
支援や健康確認を受けるため、自治体・避難所の受付へ居場所と人数を伝えることが大切です。
Q2. エンジンをかけたまま寝てもよいですか?
一酸化炭素中毒や燃料切れなどの危険があります。場所・気象条件も踏まえ、原則として避け、自治体や消防の指示に従ってください。
Q3. エコノミークラス症候群は若い人なら心配ありませんか?
年齢だけで安全とはいえません。長時間同じ姿勢を避け、運動と水分補給を心掛けます。
Q4. 夏は窓を少し開ければ大丈夫ですか?
窓を開けるだけでは高温を防げないことがあります。暑い車内にとどまらず、空調のある安全な場所へ移動してください。
Q5. ペットと車中泊するときの注意は?
人と同様に熱中症、寒さ、換気に注意し、車内へ置き去りにしません。自治体の同行避難・同伴避難ルールも確認します。
公式情報
体調不良や中毒が疑われる場合は、ためらわず119番や医療機関へ相談してください。避難場所と車中泊の可否は自治体の最新案内に従います。
