お役立ちコラム

相続した車の廃車費用はいくら?普通車・軽自動車の必要書類と進め方

相続した車の廃車費用や必要書類を専門スタッフへ相談する女性

亡くなった家族の車を使わない場合でも、すぐに処分できるとは限りません。車は相続財産に含まれるため、車検証上の所有者、相続人、遺産分割の状況を確認してから、売却・廃車の手続きを進めます。

この記事は「相続で取得した車」に特有の名義・書類・還付先を中心に説明します。相続に関係しない通常の抹消登録、運搬、解体、代行などの費用全体を比較したい方は、別記事「廃車にかかる費用はいくら?無料になるケースと請求されやすい費用を解説【2026年版】」をご覧ください。

相続車の費用は、車の処分費だけでなく、次の合計で決まります。

  • 抹消・名義変更の法定手数料
  • 戸籍謄本、印鑑証明書等の取得費
  • 必要に応じた査定資料の取得費
  • 積載車等による引取費用
  • 解体・手続き代行費用
  • 車検証やナンバープレートを紛失した場合の追加費用

普通車の永久抹消登録と軽自動車の解体返納は、行政上の申請手数料が無料です。しかし、相続車の手続き全体が必ず0円という意味ではありません。

まず車検証の「所有者」を確認する

最初に、電子車検証と一緒に交付された「自動車検査証記録事項」または車検証閲覧アプリで、所有者の氏名・名称を確認します。

亡くなった方が所有者の場合

車に相続が発生します。普通車では戸籍関係書類や遺産分割関係書類などを用意し、相続した方への名義変更、第三者への売却、または永久抹消を進めます。

販売店・ローン会社が所有者の場合

亡くなった方が「使用者」で、販売店・ローン会社など第三者が「所有者」の場合、その車の所有権そのものについて通常の相続手続きは発生しません。残債や所有権解除、返却・売却の条件を所有者へ確認します。

相続人だけの判断で解体や売却を進めないでください。

相続した車の主な手続き費用

2026年8月9日時点の法定手数料は次のとおりです。

手続き例 法定手数料 別途発生し得る費用
相続した普通車の永久抹消登録 無料 戸籍・印鑑証明、運搬、解体、代行等
普通車の相続と第三者への名義変更を窓口で同時申請 登録印紙合計1,400円 書類取得、車庫証明、ナンバー、代行等
相続した普通車の一時抹消登録 OSS450円/窓口500円 相続書類、運搬、代行等
相続した軽自動車の名義変更 無料 住所証明、ナンバー変更、代行等
相続した軽自動車の解体返納 無料 運搬、解体、代行等
軽自動車の一時使用中止 450円 書類取得、運搬、代行等

法定手数料以外の金額は自治体、書類の通数、車両状態、保管場所、依頼先などで変わります。見積りでは「相続書類取得」「引取」「解体」「抹消」「還付手続き」を分けて確認してください。

普通車を永久抹消する場合

関東運輸局は、相続人が代理で永久抹消登録を申請する代表例として、次の書類等を案内しています。

  • 申請書
  • 手数料納付書(永久抹消は無料)
  • 車検証
  • 前後2枚のナンバープレート
  • 戸籍謄本または法定相続情報証明書
  • 申請する相続人の印鑑証明書(発行後3か月以内)
  • 申請相続人の実印、または実印を押した委任状
  • リサイクル券番号(移動報告番号)
  • 解体報告記録に関する情報

氏名・住所の変遷、相続人に未成年者がいる、ナンバーがないなどの場合は追加書類が必要になることがあります。車検証を用意し、管轄の運輸支局へ事前確認するのが安全です。

相続人が複数いる場合

普通車を相続人のうち1人が相続する場合、代表的には相続人全員が実印を押した遺産分割協議書などが必要です。

関東運輸局は、車の価格が100万円以下であることを査定証または査定価格が分かる資料で確認できる場合、「遺産分割協議成立申立書」を使用できる手続きも案内しています。この場合、登録手続き上は相続する方が相続人であることを確認できれば、他の相続人を確認する戸籍等を省略できる場合があります。

ただし、**100万円以下なら1人で勝手に処分してよいという制度ではありません。**遺産分割の合意自体が不要になるわけではないため、相続人間で方針を確認してから進めてください。

第三者へ売却する場合

相続した普通車を買取事業者など第三者へ売却する場合、関東運輸局は「相続手続き」と「第三者への譲渡手続き」を同時に提出する方法を案内しています。窓口申請では移転登録2件分として、登録印紙は合計1,400円です。

車検切れ、住所変更、管轄変更、ナンバー変更、車庫証明などが絡むと必要書類・費用が変わります。売却先へ、相続車であることを最初に伝えてください。

軽自動車を相続した場合

軽自動車検査協会は、所有者が亡くなった場合の名義変更について、次のいずれかで死亡の事実と新しい所有者が相続人であることを確認すると案内しています。

  • 戸籍謄本等
  • 法定相続情報一覧図

死亡診断書は原則として使用できません。軽自動車の名義変更に関する申請手数料は無料ですが、ナンバー変更、書類取得、代行などに費用がかかる場合があります。

軽自動車をスクラップにする「解体返納」も申請手数料は無料です。車検証、移動報告番号、ナンバープレートなどが必要で、引取業者から解体報告を受けた後に申請します。

法定相続情報証明制度を使える場合

法務局が交付する法定相続情報一覧図の写しは、自動車登録を含む各種相続手続きで、相続の発生と法定相続人を証明する書面として利用できます。

銀行口座、不動産、自動車など複数の相続手続きがあるときは、戸籍一式を各窓口へ繰り返し提出する負担を減らせる場合があります。個別手続きでほかに必要となる書類は別途確認してください。

車検切れ・不動車・放置車の場合

相続した車が車検切れ、自賠責保険切れ、不動車の場合、公道を自走させてはいけません。積載車等による引取を手配します。

長く放置された車では、次の情報を伝えると見積りが正確になります。

  • エンジンがかかるか
  • タイヤが4本あり、回転するか
  • ハンドル操作ができるか
  • 鍵があるか
  • 地下・立体駐車場、狭い道路、傾斜地ではないか
  • 積載車を停める場所があるか

車両状態や保管環境によって特殊作業費が発生する場合があります。

相続車で戻る可能性があるお金

普通車の自動車税

千葉県では、年度途中に抹消登録した普通車は、抹消した月の翌月から翌年3月までの分が月割で減額されます。すでに納付済みなら差額が還付されます。

亡くなった方宛ての還付金は、通常の還付と異なる手続きが必要になることがあるため、千葉県自動車税事務所へ確認してください。

千葉県の公式案内では、還付に関する問い合わせ先は千葉県自動車税事務所還付課(電話:043-243-2721、平日の電話受付は午前9時から午後5時)です。受付時間や担当窓口は変更される場合があるため、連絡前に県公式ページも確認してください。

軽自動車税

軽自動車税には月割還付がありません。4月1日時点の所有者に年額が課税されるため、相続後の廃車時期と翌年度の課税停止を確認します。

自動車重量税

適正に解体され、永久抹消登録または解体届出と同時に申請し、車検残存期間が1か月以上ある場合は、重量税が還付される可能性があります。

所有権留保車では最終所有者が販売会社等になる場合があり、還付を受ける方も変わり得ます。依頼先と事前に確認してください。

バイバイカー独自の進め方

相続した車は、次の順番で確認すると手戻りを減らせます。

  1. 車検証上の所有者・使用者を確認
  2. 普通車か軽自動車かを確認
  3. 相続人と遺言・遺産分割の状況を確認
  4. ローン残債・所有権留保の有無を確認
  5. 売却、一時抹消、永久抹消のどれにするか決める
  6. 車の査定と引取条件を確認
  7. 必要書類と還付金の受取先を確認
  8. 手続き完了後の証明書類を保管

古い車や動かない車にも車両・部品・金属資源としての価値が残る場合があります。解体費用を先に支払う前に、相続車として査定できるか確認するのが実用的です。ただし、車種、年式、状態、保管場所、地域、相場により、買取可否・金額・引取条件は変わります。

FAQ

Q.亡くなった人名義の車を、そのまま廃車業者へ渡せますか?
車両の引取相談はできますが、抹消・売却には相続関係や所有者を確認する書類が必要です。相続人を確認せずに処分を決めないでください。

Q.相続人が複数います。1人だけで売却できますか?
原則として遺産分割の合意を確認して進めます。普通車の登録では遺産分割協議書等が必要になる場合があります。100万円以下の車に関する簡略書式も、勝手な処分を認める制度ではありません。

Q.相続した軽自動車の名義変更は有料ですか?
軽自動車検査協会への名義変更の申請手数料は無料です。ただし、戸籍等の取得、ナンバー変更、代行などに別費用がかかる場合があります。

Q.ローン会社名義ですが、相続人が廃車できますか?
相続人だけでは進められません。車検証上の所有者へ連絡し、残債、所有権解除、返却・売却の条件を確認してください。

Q.車検証が見つかりません。
再交付や登録事項の確認が必要になる場合があります。ナンバー、車台番号、所有者情報を分かる範囲で整理し、管轄窓口または依頼先へ相談してください。

事実と個別確認が必要な事項

公式情報で確認した事実

  • 相続した普通車の永久抹消登録は無料
  • 普通車の相続と第三者への移転登録を窓口で同時に行う場合、登録印紙は合計1,400円
  • 100万円以下の普通車では、条件を満たすと遺産分割協議成立申立書を使える場合がある
  • 軽自動車は、戸籍謄本等または法定相続情報一覧図で死亡と相続人を確認する
  • 軽自動車の名義変更・解体返納は申請手数料無料
  • 法定相続情報一覧図の写しは自動車登録を含む相続手続きに利用できる

個別確認が必要な事項

  • 相続人の範囲、遺言・遺産分割の有効性
  • 未成年者、相続放棄、限定承認、相続人不存在など特殊な事情
  • 所有権留保・ローン残債の処理
  • 引取・解体・代行・書類取得費
  • 税金・保険の還付先と必要書類

法律判断が必要な場合は、弁護士、司法書士、行政書士、税理士等の担当分野を確認して相談してください。

問い合わせ導線

相続した車の無料査定・引取相談では、次の情報が分かる範囲であれば、必要書類と進め方を整理しやすくなります。

  • 車検証または自動車検査証記録事項
  • 亡くなった方と相談者の関係
  • 相続人が何人いるか
  • 遺産分割が済んでいるか
  • ローン・所有権留保の有無
  • 車の状態と保管場所

戸籍や印鑑証明書の画像を通常の問い合わせフォームへ安易に添付せず、必要書類の安全な受け渡し方法を確認してから提出してください。

参考情報・出典

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